さて、前回の続きです。
前回は、初めてうつ状態になった時のことについて書きました。
→うつ病克服体験記(1)
2回目にうつ病にかかったのは、それから5年後でした。
実はその間にも、大学を中退したり、専門学校へ行き直したり
就職するまで少し遠回りをしてしまったのですが、
希望の職種に就職することができました。
入社して1年目のことでした。
実家の近くに住んでいた祖父が亡くなり、
通夜や葬式などで3日ほど会社を休むことにしました。
儀式的なものも滞りなく済んで、
会社に出社しなければいけない日の朝、
目が覚めても全く何もやる気が起きない
という状態になってしまいました。
自分でも何故かわからず戸惑いましたが、
布団から起き上がれませんでした。
その日は会社に電話もせず、無断欠勤をしました。
その後も状態は回復しないまま、
無断欠勤する日が何日か続きました。
会社から電話がかかってくるのですが、
電話にも出られないし、メールも送れない。
風呂にも入らずほとんど食事もとらず、
部屋でぼーっとするだけの毎日を過ごしていました。
3日か4日ほど経ったころ、部屋の扉を叩く音がしました。
上司が心配して訪ねてきてくれたのです。
さすがに出ないわけにもいかず、扉を開けて、
上司に現在の状況などを話しました。
結局、会社を続けるのは無理と判断して
退職することになりました。
この時もまだ、うつ病という病気の存在を知らなかったので、
「自分は単なる怠け者だ」というように自分を責めていました。
このままではダメになるという気持ちが強かったので、
前回と同じように、無理やり身体を動かして治そうと考えました。
しばらく休養し、少し調子が戻ってきたところで、
趣味の自転車ツーリングで日本縦断することに決めました。
九州最南端の佐多岬から北海道最北端の宗谷岬までの自転車旅行です。
テントを自転車に積んで、
公園などに泊まりながらの気ままなツーリングです。
一気に走れば1ヶ月以内で走破できる距離ですが、
景色を楽しんだり、いろいろなことを考えながらゆっくり走っていたので、
かかった期間は45日間ぐらいでした。
公園で寝ていると、朝早くに近所の老人などがやって来ますので、
いやがおうでも朝早くに起きなければいけない。
有酸素運動はうつ病に良いし、
日光を浴びるのもうつ病に効果があると言われています。
同様に、規則正しい生活もうつ病の回復には効果があります。
また、走って食べて風呂(銭湯)に入って寝るだけ、というシンプルな生活は、
余計な心配事がまったくないのでストレスとは無縁の生活でした。
これらのことがうつ病にも良かったのでしょう。
走り終わったころには、うつ病どころか
むしろ以前より元気になっていました。
前回の記事でお伝えした【環境面】と【身体面】の改善ですね。
↓
うつ病を克服するための多面論
活力に満ち溢れていたので、いくつかの会社を面接して
すぐに再就職先が決まりました。
もちろん、この時はまだ20代後半だったということで
再就職しやすかったというのもありますが。
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。