今回は、専門医の診断を受ける上で、
家族など周囲の方が気をつけるべきことをお伝えします。
うつ病にかかっている人は、日常生活で
いつもと違う兆候が現れます。
うつ病患者への接し方(2)で挙げたような
兆候が見られたら、仕事や学校などを休ませ、
専門医の診断を受けた方が良いでしょう。
私もそうでしたが、
精神科へは行きづらいと感じているようでしたら、
心療内科やメンタルクリニックなどでも構いません。
どうしても行きたがらないようであれば、
精神科や心療内科などのある総合病院の
内科を勧めてみてください。
いわゆるメンタル系の病院へ行くのを
嫌がる患者さんは本当に多いです。
特に年配の方に、その傾向が強いように感じます。
テレビなどで流れていた、まるで監獄のような
精神病院のイメージが強く印象づけられているのでしょうか。
また「自分は疲れがたまっているだけで、病気ではない」
と、自分をうつ病だと認めようとしない患者さんも
多くいらっしゃいます。
「うつ病は心の弱い人がなる病気」という
誤った考えを持っている方が多いためです。
うつ病で長期の休養を余儀なくされた、
タレントの丸岡いずみさんも同じように、自分を
うつ病だとは認められなかったと話しています。
(関連記事)
>>丸岡いずみ うつ闘病記(1)~震災がきっかけでうつを発症
>>丸岡いずみ うつ闘病記(2)~極度の被害妄想に悩む入院生活
>>丸岡いずみ うつ闘病記(3)~うつ病になった本当の原因とは
しかし、うつ病は別に引け目を感じたり、
恥ずかしがったりするような病気ではありません。
ただ単に、脳内ホルモンがストレスなどの影響によって、
正常なバランスを保てないだけなのです。
つまり、れっきとした“脳の病気”です。
脳内ホルモンのバランスが崩れているだけで、
誰に起こっても不思議のない病気なのです。
個人的に現在は抗うつ薬には否定的なのですが、
自殺などを考えてしまうような症状が重い時には
一時的に気分を持ち上げるために薬を飲むのは
やむを得ないと考えています。
ただ、長期間飲み続けることで薬に対する耐性ができて
しまいますし、薬を飲むことで人間本来に備わっている
自然治癒力を阻害し、再発しやすくなると考えられます。
(関連記事)
>>うつ病の再発の原因は?
>>抗うつ剤は効かないのか?
また抗うつ薬を大量に出す医師もいるようですが、
「複数種類の抗うつ薬を投与して改善した」という
治験データはないそうです。
(参考)>>うつ病の薬は飲みたくない!~10年以上治らないあなたへ
なるべく薬は少量に抑え、薬を使わない治療法も
併用しておくことをお勧めいたします。
(参考)>>うつ病 薬を使わない治療法~「体から治す」という考え方
少し話がそれましたが、周りで支えている家族は、
「うつ病はれっきとした脳の病気で、
根性や気の持ちようで治るものではないんだよ」
と教えてあげることが大切です。
患者さんにそのことを理解してもらうためにも、
第三者である専門医を受診された方が良いと考えます。
可能であればその時に、一緒に病院へついて行ってあげるのが
最も良い対応と言えるでしょう。
患者と一緒に病院へ行くことで、医師は家族に対する心構えや
絶対にしてはいけないことなどを説明してくれるでしょう。
また、うつ病の人は適切に、自分の症状を
伝えることができないかもしれません。
家族の方が、うつ病の人の普段の様子などを医師に伝えることで、
治療の手助けになることも少なくありません。
専門的なことは医師にまかせ、あなたは
家族にしかできない対応をして、医師とは別の
角度から患者さんの回復に協力してあげてください。
●家族にしかできない対応について詳しくはこちら
>>うつ病の家族への対応マニュアル【特典&レビュー】
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。