まず初めに、ワーキングメモリー
という言葉を聞いたことがありますか?
ワーキングメモリーとは、脳の中で
一時的に記憶を保存する領域のことです。
ワーキングメモリーの領域では、計画を立てたり、
思いにふけったり、情報を分析したりなど
複雑な情報の処理が行われています。
脳には、ワーキングメモリーのほかに前頭極と呼ばれる
領域があり、この領域があるおかげで、人間は
複数の作業を同時にこなすことができると言われています。
このワーキングメモリーと前頭極は、
人間が高い知能を持ち、文明を発達させて
行くうえで重要な役割を果たしてきました。
運動によって脳の前頭前野が活性化する
最近の研究で、このワーキングメモリーと
前頭極を含む脳の「前頭前野」が、
運動によって活性化することがわかりました。
歩きや、早歩きの速度では、前頭前野は働かなかったが、
時速9キロで運動すると前頭前野が働き出しました。
今までは、脳の機能というものは、ある年齢を
過ぎると衰えていくだけだと考えられてきました。
しかし、この研究結果によって、
トレーニングすることで脳機能は改善する、
つまり頭が良くなるということが証明されました。
ランニングなどの有酸素運動が、
脳機能改善に特に効果的だそうです。
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運動は脳内神経伝達物質を増やす効果もある
運動には、上記に挙げたような器質的な
改善のほかに、脳内神経伝達物質の分泌にも
良い影響を与えることがわかってきました。
脳内神経伝達物質の中では、特にセロトニンと
ノルアドレナリンがうつ病に関わりが深いとされています。
セロトニンやノルアドレナリンが不足すると
不安な気持ちが強くなったり、意欲が低下したりします。
(参考)>>簡単に診断できるうつ病チェックシート
運動することでこれらの神経伝達細胞を増加させ、
うつ病などの精神疾患の治療や予防に効果が確認されてきています。
また、認知症やアルツハイマー病に関しても
運動することで発症を遅らせたり、かかりにくくなる
というデータも出てきているそうです。
脳の活性化のためにも、適度な運動を
習慣づけてみてはいかがでしょうか。
うつ病の根本的な克服や再発予防には、
上記で述べたような運動療法と併せて、
食事療法も非常に効果があります。
(関連記事)>>うつ病に効く食べ物
日常的に行うことができるという点と、簡単に
実践できるという点で、現時点では最もうつ病改善に
効果を得られやすい治療法だと考えています。
うつ病の入院治療にも使われている、
自宅でもできる食事療法はこちらです。
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。