2月にTBSの番組「テレビ未来遺産 生命38億年スペシャル
最新脳科学ミステリー“人間とは何だ…!?”」という番組で、
脳科学とうつ病の関係が取り上げられていましたので、
備忘録として書いておきます。
うつ病患者特有のネガティブ思考と脳科学の関係
うつ病になると「扁桃体」と呼ばれる、
恐怖・不安・悲しみなど情動的な感情に関わる部位が
活発に働くようになります。
(参考)>>うつ病の原因は扁桃体にあった~恐怖による暴走とストレスホルモンの関係
健康な人は、前頭前皮質という人格・認知行動・
社会行動に関わる部位が扁桃体の働きを抑えるため、
うつ病にまで至らずに、バランスを保っています。
通常の人とうつ病の人に
「あなたは温和ですか?」「あなたは道徳的ですか?」
というような質問をし、その時の脳の働きを比較してみました。
すると、うつ病の人の脳は、
「自分と言葉を関連づける部分」と
「マイナスの感情に関わる部分」が強く反応していました。
この2ヶ所が同時に働くということは、
自分を否定的に捉えていることを意味しています。
脳を調べることによって、うつ病の人の中では
実際に「ネガティブな情報を自分に関連付けている」ことが
客観的に見えるようになりました。
そして、この「ネガティブに考えてしまう」という性質を、脳の仕組みを利用し
治す方法として注目を集めているのが「認知行動療法」です。
認知行動療法がうつ病に及ぼす効果
「認知行動療法」とは、自分の考え方や
物事の受け止め方の癖を知り、バランスよく
対応できるように訓練する治療法です。
(参考)>>うつの原因になる考え方とは(認知のゆがみ)
認知行動療法を受ける前と後を比べてみると、
受けた後は「自分を否定する脳の活動」が少なくなっていました。
このことから、自分を否定してしまうという、
うつ病患者特有の脳内のネットワークが、
認知行動療法によって変わったということが理解できます。
脳というのは、思っていたよりもかなり柔軟性があり、
訓練によって今まで通っていた思考の流れを、
別の流れに変えることもできるのです。
認知行動療法は、最新の脳科学によっても、
うつ病に効果があるということが実証されたと言えるでしょう。
脳の仕組みを利用して、効果的にうつ病を治療する
人間の脳というのは、感情や行動などあらゆる人間の活動を
決定している領域ですので、脳のしくみを知り、
それをどのように日常生活に応用していくかというのは、
非常に重要なことだと言えます。
上記のように、脳の働きをうまく利用できれば、
うつ病などの精神疾患とも無縁の生活が送れる可能性がより高くなります。
お近くの病院などで認知行動療法を用いた
心のリハビリが行われていれば、一日約800円ほどで
利用できますので、検討してみるのも良いでしょう。
※800円/日という金額は、
自立支援医療を利用している場合です。
自立支援医療について、詳しくはコチラをどうぞ。
認知療法・認知行動療法は優れた治療法ですが、
欠点も多くあるため、挫折する人が多いのも事実です。
効果はそのままに、その欠点部分を解消した方法が
当ブログでもオススメしている「プチ認知療法」です。
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>>プチ認知療法【本音レビュー】
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