「ソムリエを欺くことなんて簡単だ」という記事を読みました。
人は、味覚や嗅覚よりも、視覚で食べ物を味わっている。
だから、ワインの色を変えてしまうだけで、
ソムリエさえも欺くことができる、という内容でした。
実際に、人工的に赤く着色した白ワインをソムリエに飲ませたところ、
どう感じたかを表現するのに「イチゴ」と「ラズベリー」の
どちらかで悩んだそうです。
どちらも赤いものですね。
視覚に引きずられているようです。
脳の半分は視覚と関係しているため、
視覚は気分や感情にも多大な影響を及ぼしています。
つまり、視覚をコントロールできれば
ある程度気分や感情もコントロールできるというわけです。
このことは、「NLP」という人間科学でも実証されています。
ちなみに、「NLP」とはNeuro Linguistic Programmingの略で
「神経言語プログラミング」と訳されます。
1970年代の初頭にアメリカで体系化された「人間科学」で、
今では、全世界で数十万の人々が学んで効果を実感しています。
この視覚が感情に及ぼす影響を応用すれば、
例えば、ガンを宣告された患者が、
「ガンが治って、旅行を楽しんでいる様子をありありとイメージする」
ことによって、ガンが完全に消失した、
なんてことも起こりうるわけです。
実際に、アメリカでは、患者に
「自分の健康な細胞がガン細胞をやっつけているところ」を
イメージさせるケアがあり、効果も上げています。
よく一流のアスリートなどが、
イメージトレーニングの効果を話していることがありますが、
これも視覚が脳に及ぼす効果を利用している一例です。
その他にも、目線をやや上に向けるだけで、脳にある刺激が伝わり、
緊張しづらくなる、という効果も確認されています。
これら視覚やイメージが感情に及ぼす影響を利用して、
うつ病改善にも役立てることができます。
「心」というと漠然としすぎていて、捉えどころがありません。
「心」ではなく、今回取り上げた「視覚」のように、
「体」という側面からうつ病の治療に取り組んだ方が、
より簡単にうつ病を改善できます。
(参考)
>>うつ病 薬を使わない治療法~「体から治す」という考え方
>>うつ病で仕事に集中できない方へ~3つの自己トレーニング法
>>ストレスでリラックスできない時の体の使い方
心理カウンセラー・下園壮太先生の「プチ認知療法」では、
視覚だけでなく、体感を利用したうつに効くエクササイズも紹介しています。
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プチ認知療法 詳しいレビューはこちら
視覚の効果、なかなか奥が深そうです。
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。