子ども向けの認知療法の本で、
わかりやすいものがありましたので
ご紹介しておきます。
「子どものための認知療法練習帳」という本です。
大人の人にも少々とっつきづらい感のある「認知療法」を
野球ベースや水晶玉、探偵、ぬり絵などの例えを用いて
子どもにもわかりやすく解説しています。
二匹のねずみのキャラクター「ちゅーた」と「らった」が
楽しくナビゲートしてくれます。
適用対象年齢は、8歳から11歳の小学校中・高学年です。
どんなことが学べるか
第1章の「セルフ・モニタリング課題」では、
抑うつや不安を解消するために、まずは自分の
「気持ち」や「考え」を理解することから始めます。
第2章の「プライミング課題」では、
子どもがもっと柔軟に考えられるように
課題を通して導いていきます。
凝り固まった考えではなく、さまざまな観点から
問題を捉えることができるようになります。
第3章の「自己教示法」では、自分の偏った考えを
バランスのとれた考えに変えることで、
気持ちが変化することを理解できるようになります。
第4章の「合理的な分析を要する技法」では、
客観的な材料を集めて、自分の考えが正しいものなのか、
悪く考えすぎているものなのか、バランスよく
判断することができるようになります。
課題の構成と使い方
全部で18個の課題が収録されています。
一つ一つ楽しく課題をこなしていくことで、
徐々にバランスのとれた考え方ができるように
段階的に構成されています。
一通り課題をこなした後は、
今の子どもさんの状態にあった課題や、特に興味を示した
課題などを、ご両親が選んで行うと良いでしょう。
それぞれの内容は、「セラピストへのガイド」、
「子どもへのヒント」、「解答の見本」、「課題」
の4項目で1セットになっています。
「セラピストへのガイド」では、その課題を実践することで
どのような効果が得られるのか、ポイントや注意点などが
解説されています。
セラピスト向けに書かれた本ですが、
わかりやすい内容ですので、ご両親が子どもと一緒に
課題をやってみるという使い方もできます。
また、大人の方にはちょっと物足りないかもしれませんが、
認知療法の大まかな流れや考え方を理解するのには、
わかりやすくて良いと思います。
お子さんが抑うつや不安を感じやすいという場合には、
一緒に楽しみながら課題を解いてみてはいかがでしょうか。
もっと簡単に考え方を変えたいという方には、
「プチ認知療法」がオススメめです。
体の動きや体感を利用して 自然に考え方を変えていく治療法です。
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。