先日、はなまるマーケットを見ていたら、
血液検査の特集をしており、
血液検査でうつ病かそうでないかがわかる、
ということでしたので、情報をシェアしたいと思います。
うつ病はエタノールアミンリン酸で判断
うつ病かどうかは、血しょう中にあるエタノールアミンリン酸という
物質の濃度で判断できる、ということです。
エタノールアミンリン酸の濃度が1.5μM以下の場合、
8~9割の確率でうつ病と判断できるそうです。
外苑メンタルクリニックという病院で、
初診料(3000~5000円)のみで、
血液検査自体は無料で受けられるとのことでした。
今までは、患者の症状などからしか
うつ病という判断はできませんでした。
(関連記事)
>>簡単に診断できるうつ病チェックシート
>>医療現場で使用されているうつ病診断マニュアル(DSM)
>>軽症うつと大うつの見分け方
しかし、今回の血液検査のように、
客観的な指標が確立されてくれば、
うつ病の証明もしやすくなり、周囲の人からの理解も
得られやすくなるのかな、と感じました。
現状、どの程度信頼できるものなのかは分かりませんが、
一つの指標にはなるのではないかと思います。
血液検査で注目すべき項目は?
番組では、血液検査について、特に注目して
おくべき項目や数値について特集していましたので、
合わせてご紹介しておきます。
血液検査の結果があれば、お手元において
一緒にご確認いただければと思います。
血液検査では、基準値以内であれば大丈夫と
考えてしまいがちですが、基準値に入っていても
ギリギリの数値は病気の一歩手前、つまり「予備軍」
ということで注意が必要とのことでした。
肝臓の善し悪しを判断「ALT」
まず、注目すべきは「ALT」という数値。
これは、肝臓の善し悪しを測る数値で、
基準値は10~30と言われています。
しかし、20以上は肝機能障害予備軍、
ということで注意が必要です。
近年の研究で、アルコール以外にも
糖分を取りすぎると肝臓を悪くする、
という結果が出ています。
甘いものやお酒をとりすぎない、
運動をしっかりする、という基本的な方法が
肝機能障害を予防するには有効だそうです。
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善玉コレステロール「HDL」
次に、注目すべき項目は「HDL」という数値。
HDLとは、善玉コレステロールのことで、
基準値は40~90ですが、この数値は
高ければ高いほど良いということでした。
60以上が理想的とのことです。
血糖の状態を表す「ヘモグロビンA1c」
その他、「ヘモグロビンA1c」という項目も要チェック。
こちらは、検査項目にない場合、
オプションで追加しておいた方が良いとのことでした。
これは、1~2ヶ月という長いスパンでの
血糖の状態を表す指標です。
基準値は4.62~6.2ですが、
5.6以上の場合は、予備軍ですので、
注意が必要とのことでした。
血液検査は、加入している健康保険が行なっている
ものであれば、500~1000円程度で受けられますので、
一年に一度は受診することをオススメいたします。
(追記)「血液検査とうつ病の関係」その後
上の記事を書いてから2年が経過しました。
先日、別の番組でも血液検査とうつ病について
取り扱っていたので、補足的な内容を加筆しておきます。
三宅裕司さんと渡辺満里奈さん、モデルの英玲奈さんが
出演している番組「健康カプセル!ゲンキの時間」で
血液検査でうつ病がわかるという内容を取り扱っていました。
おそらくはなまるマーケットで紹介された方法と
同じかと思われますが、「メタボローム解析」
という方法を紹介していました。
ちなみに、はなまるでは「外苑メンタルクリニック」
という病院を紹介していましたが、「健康カプセル!」では、
「川村総合診療院」という病院が紹介されていました。
調べてみると、法人化に伴って病院名を
変更しただけで、実際には同じ病院のようです。
メタボローム解析でうつ病を判定
メタボローム解析とは、血液中の数百種類以上の
代謝物質を、一回の検査でほとんど全部測定するという
究極の成分分析技術だということでした。
具体的にはPEA(エタノールアミンリン酸)で
判断するということでしたので、内容は
2年前に取り上げたものと同じでした。
PEA(エタノールアミンリン酸)とは、脳の中の
喜びや快感に関係している物質の一部分で、
脳で使われた後に代謝されて血液に出てくると考えられています。
血液中にPEAが少なければ、喜びや快感を
感じづらくなっているということなので、
うつ病かどうかの診断基準になっています。
すでに述べたように、PEAの値が
1.5μM以下だとうつ病と診断されます。
ちなみに、正常範囲は1.5~3.0μMとのことでした。
番組ではTKOの木本さんが
リポーターとして出演していました。
木本さんの血液をメタボリック解析したところ、
PEAの数値は2.58μM。
うつ病どころか元気すぎるとの検査結果でした。
血液検査を受けたうつ病患者の事例
血液検査を受けることで、うつ病患者さんにも
良い影響が出た事例が紹介されていました。
その男性患者(40歳)は、8年前に仕事の内容が技術職から
営業に変わったため、朝起きられなくなってしまいました。
昼から出勤することが多くなり、
心療内科で診察してもらうことにしました。
医師からはうつ病と診断され、通院治療が始まり
ましたが、その後うつ病は悪化し、仕事も休職。
薬は16種類にも増えてしまいました。
(関連記事)
>>うつ病の薬は飲みたくない!~10年以上治らないあなたへ
男性は、問診と自己診断テストのみで
うつ病と診断されたことに不安を感じ、
血液検査を受けてみることを決意します。
実際に血液検査を受けてみると、自分の精神状態と
うつ病の治り具合が、PEAの数値とものすごく
リンクしていたので、血液検査に対する信頼が増したそうです。
数値に上下の波はありましたが、
2年ほどでPEAの数値が1.5μM以上を回復しました。
「PEAの数値が上がることで、うつ病が
改善しているという自信につながりました。」
「次の検査でも数値が上がるように努力してみよう、
という前向きな気持ちで病気に対することができた」
とその男性は話していました。
現在でも、まだ限られた病院でしかメタボローム解析を
受けることはできないそうで、2年前と比べて
あまり進展していないようにも感じました。
効果的にうつ病を治すには
一般的に、うつ病とは心の病と考えられていますが、
血液検査のPEA値のように、数値の異常として
実際に「からだ」に現れます。
「こころとからだは繋がっている」とよく言われますが、
体の機能を正常に戻しさえすれば、自然と心も改善していきます。
(参照)>>うつ病 薬を使わない治療法~「体から治す」という考え方
そして、治療法がまだ確立していない「こころ」を
直接治そうとするよりも、「からだ」という側面から
「こころ」に向き合うほうが、うつ病は治りやすいのです。
体の機能を改善して心の病を治す方法としては、
私の経験上、食事療法がおすすめです。
「抗うつ薬は効果がない」「もう何年もうつ病が治らない」
とお悩みの方は、今の治療法を続けていても、残念ながら
治る確率は低いのかもしれません。
実際に重度のうつ病で入院中の患者さんにも使われている、
安全性と効果が実証済みの食事療法はこちらです。
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。