認知療法が注目された背景をお話するために、
まずはうつ病に効く薬が開発された背景からお話します。
2つのまったくの偶然からでした。
1つ目の偶然は、レセルピンという
高血圧を抑える薬を使っていた時のことです。
この薬を使うと、うつ状態になったり、
自殺したりする人が増えました。
調べてみると、レセルピンを飲んだ患者さんは、
脳内のセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンが
減少していることが分かりました。
2つ目の偶然は、結核の薬・イプロニアジドを
使っていた時のことです。
イプロニアジドを飲んだ患者さんは、
歓喜に満ちた気分になることが分かりました。
この効果に注目した医師が、
うつ病患者さんにイプロニアジドを処方してみました。
すると、劇的な効果を得ることができました。
研究の結果、イプロニアジドには、
脳内のセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンを
増やす作用があることが分かりました。
レセルピンとイプロニアジドという薬の使用によって、
うつ病の原因がセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの
脳内伝達物質であることが判明しました。
そこから、様々な種類の薬が開発されるに至ったのです。
(参考)>>うつ病 薬の種類
しかし、薬にも様々な問題点が現れてきました。
・副作用
・再発率の高さ
・次第に効かなくなる
(参考)
>>うつ病の薬は飲みたくない!~10年以上治らないあなたへ
>>抗うつ剤は効かないのか?
>>うつ病が再発する原因は?
そして、これらの問題点を解決する治療法として、
認知療法が脚光を浴び始めたというわけです。
DVDで学ぶ「新しい認知療法」の詳しいレビューはこちらから。
>>うつ病になりにくい考え方を身につける「プチ認知療法」
その他の治療法はこちらをご覧ください。
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私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。