他人に合わせすぎて自分を見失う時

他人に合わせすぎる八方美人

先日、「しくじり先生」に元TBSアナウンサーの小林麻耶さんが出演していました。

「八方美人で嫌われちゃった先生」というテーマで、誰にでも良い顔をして嫌われないための授業をしていたのですが、うつ病で苦しんでいる人にも参考になる要素が多く含まれていましたのでご紹介しておきます。

他人から良く思われたい「八方美人」

小林麻耶さんは、幼稚園から中学まで合計6回、父親の仕事の都合で転校を繰り返していました。

既にグループが出来上がっているクラスに後から入らなければならない転校生・小林麻耶さんが身に着けた処世術は、「誰にでも愛想良く振舞うこと」でした。

しかし、男子生徒から人気があった小林麻耶さんは、女子生徒たちから嫌われてしまい、中には転校1日目で隣のクラスの女子からトイレに呼び出されて因縁をつけられてしまうこともありました。

中学時代に女子から嫌われた苦い経験があったため、高校生になると「女子にも男子にもみんなに好かれたい」と思うようになり、八方美人の性格が完成します。

八方美人が災いして、他人からの評価が得られない

その後、文化祭を見に来ていた芸能関係者にスカウトされ、当時明石家さんまさんの人気番組「恋のから騒ぎ」に出演することになりました。

テレビ出演の経験を経て、「テレビ局で働きたい」と強く思うようになった麻耶さんは、2003年にTBSアナウンサー試験に合格し、見事アナウンサーとなりました。

ところが、入社前に芸能活動をしていたことから、あまり良い印象を持たれていなかったようで、入社してすぐ週刊誌から大バッシングを受けることになります。

入社1年後の2004年には、嫌いな女子アナランキングで1位となってしまいました。

小林さんは、そんなイメージを払拭しようと、「仕事で結果を出せばきっと認めてくれる」と信じてさらに仕事に打ち込むようになります。

しかし、いくら頑張っても他人からの評価は低いままです。

というのも、他の人たちは誰にでも愛想を振りまいている小林麻耶さんを見て、「上司に媚びて仕事をとっている」と感じていたからです。

他人に合わせすぎて本当の自分を見失う

それでも「仕事で結果を出せば必ず認めてもらえる」と思い込んでいた小林さんは、仕事に対する姿勢がさらにエスカレートしていきます。

ついには、人に対してだけでなく、番組に対しても八方美人を始めるようになってしまいました。

番組への八方美人とはどういうことかと言いますと、出演している多数の番組ごとに、それぞれ適したキャラクターを作り上げてしまう、という状態です。

八方美人の度が過ぎてしまい、入社6年目には「どれが本当の自分かわからなくなる」ほどに、自分を完全に見失ってしまったと言います。

自分が何を飲みたいのか、食べたいのかもわからなくなり、とにかく他人から与えられたものがすごく好き、という状態になってしまいました。

そこには、小林さん自身の気持は全く反映されていません。

精神的に追い詰められた小林さんは、ついに「会社を辞める」決意をします。

人からの評価は地に落ち、テレビからも遠ざかる

上司に会社を辞める意向を話したところ、会社から思いがけないオファーをもらうことになります。

それは、月曜~金曜の夕方6時から8時まで、報道番組のメインキャスターに大抜擢されるという依頼でした。

ゴールデンタイムの帯番組で、しかもメインキャスターですから相当大きな仕事です。

辞めるつもりだった麻耶さんは、「会社が自分を必要としてくれている」ことを大変うれしく思い、「こんな私でも必要としてくれるなら…」と、オファーを受けることにしました。

しかし、それまで社内では色々な誤解を受け、自分の居場所がないと感じていた麻耶さんは、最終的に会社を辞めてフリーとして、その仕事を受けることになりました。

色々なことを考えて会社とも相談した結果、そのような状態になったのですが、世間はそのように思ってはくれません。

「お世話になった会社を辞めてフリーになり、仕事だけ持って行った金に汚い女」として、またもや世間からの大バッシングを受けることになります。

しかも、麻耶さんはアナウンサーとして入社したにも関わらず、バラエティー番組ばかり出演していたために、ニュース原稿を読んだことが一度もありませんでした。

ご自分でも言っていましたが、アナウンサーとして力量不足だったため、報道番組ではどんどん発言が少なくなり、メインキャスターであるにも関わらず、2時間の番組中に話した時間が平均3分21秒しかありませんでした。

最終的に番組は一年で終了となり、この事態を経て小林さんはさらに「低視聴率女王」という不名誉な称号まで得ることになってしまいました。

そして、番組終了後3年間、テレビから遠ざかることになります。

明石家さんまさんの一言で周りの目を気にしすぎていた自分に気付く

そのどん底から救ってくれたきっかけが、明石家さんまさんの言葉でした。

3年ぶりにテレビの仕事として入ってきたのが、明石家さんまさんの「踊るさんま御殿」でした。

番組中に、麻耶さんは

「私、以前ゴールデンの帯番組を1年で終わらせてしまったんですよ」

と言ったところ、さんまさんは以下のように言いました。

「1年続いたんやからええやないか!」

この言葉に、麻耶さんは今までずっと悩んでいた心のつかえが外れたように感じ、気持ちがかなり楽になったそうです。

今までは、周りの目を気にしすぎて、自分の気持を殺してでも、周囲の気持を優先させることばかり考えていました。

確かに周囲の気持を思いやることは大切ですが、自分の気持を殺してはいけなかったと気がついたのです。

(関連記事)
>>「自分に優しくする」という本当の意味
>>他人の評価が気になる~武井壮と所ジョージの違い

自分を好きでいてくれるファンの存在に気付く

「これからは、ありのままの自分でいこう!」

そう心に決め、テレビでの露出が増えていった結果、ありのままに振舞ったところ、それはそれで大バッシングを受けてしまい、2014年の嫌いな女子アナランキングで1位に返り咲いてしまいました。

しかし、もうこの時には自分の気持にしっかりと耳を傾けることの大切さに気が付いていた麻耶さんは、以前のように自分を見失うことはありませんでした。

そして、「ブリかまブルース」という曲で、以前から自分がやりたかったCDデビューを果たすことができました。

CDデビューのイベントで、小林さんはもう一つ大切なことに気付くことになります。

イベントにはたくさんのファンが集まってくれました。

そのファンの人たちを見て、小林さんは次のように感じました。

「私にも応援してくれる人っているんだな。」

今までは、自分を嫌う人ばかりを意識してばかりいて、自分の事を好きな人に目を向けることができていなかったと気が付くことができました。

そして、嫌われている自分のファンを公言するのは恥ずかしかったり勇気が必要だったりしただろうということに思い至り、本当に大事にしなくてはいけないものが何だったのかを理解することができました。

小林麻耶さんの事例をうつ病改善に当てはめてみる

他人の目を気にしすぎて、自分の気持や感情をないがしろにしてしまうと、精神的に追い詰められてしまいます。

小林麻耶さんの場合はうつ病にまでは至らなかったようですが、自分の気持を抑えて「我慢しすぎる」傾向にある人は、うつ病になりやすいと言われています。

実際に他人の評価を気にしすぎるあまり、うつ病に発展する人も多いと思いますので、小林さんの事例は参考になるのではないでしょうか。

そして、小林さんが立ち直ったきっかけもまた、うつ病改善に役立つ考え方です。

どん底から立ち直ったきっかけは2つありましたね。

1つは明石家さんまさんの言葉
「1年も続いたんならええやないか!」

もう1つは「自分の事を好きだと言ってくれるファンがいる」ことに気付いたことでした。

この方法は、心理学の専門用語で言うと「リフレーミング」と言います。

フレーム、つまり枠組みを少し変えることで、物事の捉え方を変える、というやり方です。

小林麻耶さんは「自分がメインの報道番組がたった1年しか続かなかった」と捉えていましたが、さんまさんは「ゴールデンの帯番組が1年も続いたのだからすごい」と捉えていました。

小林さんは「自分を嫌いな人がたくさんいる」ことばかりに焦点を当てていましたが、CDデビューのイベントに集まった多くのファンの人たちを見て「自分を好きな人はこんなにたくさんいる」と気付き、「自分を嫌いな人」ではなく「自分を好きな人」に焦点を当てることができました。

枠組みを少し変えるだけでも物事の捉え方が変わり、とても気持ちが楽になるという良い例だと思いましたので、今回ご紹介させていただきました。

自分で自分を癒すには、自分自身としっかり向き合うことが大切

番組を見た印象として、小林さんはテレビから離れていたどん底の3年間で、かなり自分と向き合う時間を大切にしていたのではないかな、と感じます。

自分と深く向き合うことで、自分自身を深く理解することができます。

自分自身を深く理解できると、自分を大切に感じることができ、自分自身を受け入れることができるようになります。

そして、自分を認めることができれば、他人を認める余裕も生まれてきます。

他人の目を必要以上に気にしすぎてしまう人は、一度自分自身としっかりと向き合ってみる必要があるのかもしれませんね。

自分自身としっかり向き合い、自分を深いレベルから癒していく方法を学びたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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