ブログでも時々話題にしますが、私はお笑いが好きなので、よくバラエティー番組を見ています。
最近は私の影響なのか知りませんが、娘もお笑いにハマってしまい、二人で見ることも多いです。
今回はダウンタウン松本人志さんの話から始めます。
天才・松本人志の漫才ネタの作り方
先日「ダウンタウンなう」という番組を見ていた時のことです。
ダウンタウンのお二人と坂上忍さんが、悩みを抱えたゲストと居酒屋で対談する「お悩みはしご酒」という企画がありました。
私が見た時は、ゲストにB21スペシャルが出演していました。(B21スペシャルというのは、ヒロミ、ミスターちん、デビット伊東のお笑いトリオです。念のため)
B21スペシャルとして久しぶりにライブをやろう、という話の途中でヒロミさんが言いました。
「ダウンタウンは漫才やんないの? ライブやればいいじゃん」
それを受けた松本さんが以下のように言いました。
「昔、漫才一本作るのに劇場があったから、否が応でも劇場に出て、そこでアドリブをかましていって、だんだんネタが広がっていって一本のネタになる。今そういう場がないから…」
「本当は漫才一本完成させたいんやけど、そのためには駄作をいっぱい見せないと完成しないのね。それをどうしようかな~って一年前ぐらいから考えてて…」
「だから、もうタダの客でいいんで、何にも期待すんなよ、出て行ってダラダラ喋るだけやけど、一年後にはもしかしたら10分ぐらいのネタがすごいいいのが出来てる可能性があるから、それを記録として残していったら面白いな…」
この話を聞いたとき、私はとても驚きました。
「笑いの天才」「笑いのカリスマ」と言われる松本人志さんでさえも、漫才一本完成させるのに、何度もお客さんの前で試しながら修正を繰り返し、一年ぐらいかけるというのですから。
しかも、それだけ手をかけても、ネタが一本完成するかどうかもわからないと言うのです。
たった一本のネタを作り上げるのにも、それだけの手間と時間をかけているのか、と大変驚かされました。
「漫才一本完成させるには、駄作をいっぱい見せないといけない」
松本さんのこの言葉を言い換えると、「何かを成し遂げるには、たくさんの失敗が絶対に必要」ということになるのではないでしょうか。
「失敗」というと、当たり前ですが、誰でもなるべく避けたいと思いますよね。
しかし「失敗」は、ちょっと捉え方を変えれば「経験」と言い換えることもできます。
「失敗」と「経験」は、言ってみれば同じものです。
ただ、途中であきらめてしまった場合だけ、「経験」は「失敗」と名前を変えてしまうというだけの違いです。
イチローがスランプから脱出したきっかけとは?
世界有数の天才バッターであるイチロー選手の、現在までの通算平均打率は3割2分5厘だそうです。
年度別での最高平均打率は、2000年度の3割8分7厘でした。
ただでさえ、プロの世界で3割以上の打率を叩きだすのは、ものすごく大変なことなのに、2000年度は4割近くもの打率を叩きだしていたのですから、イチロー選手の類まれなる非凡さがうかがえます。
しかし、4割近くのあり得ない打率を記録していた時でさえ、10回中6回は凡打に終わっているのです。つまり、10回中6回は失敗していたということになります。
また、糸井重里氏との対談では、こんな話もしていました。
イチロー選手は1996年から1999年の4月まで、まるまる3年間スランプに陥っていたそうです。
その期間、決して成績が悪かったわけではなく、打率も3割5分あたりをキープしており、ずっと首位打者でい続けました。
イチロー選手のスランプというのは、「感覚がつかめない」状態を言うのだそうです。
当時は打率が良くても、打てるという感覚がつかめなかったために、バッティングフォームも色々と変えて、試行錯誤を繰り返していたと言います。
では、「感覚がつかめない」スランプの状態から、イチロー選手はどうやって脱することができたのでしょうか。
そのきっかけは、失敗にありました。
「凡打をして、その凡打の理由がわかったとき」に、打つ感覚がつかめたそうです。
つまり、凡打という失敗がなければ、スランプから脱出することができなかったかもしれないのです。
そして、そのスランプを乗り越えた次の年、先ほどお話した2000年の3割8分7厘という、とても人間業とは思えない打率を叩きだすことになったのです。
失敗を目標にする?
「笑いの天才・松本人志さんの漫才の作り方」と
「野球の天才・イチロー選手がスランプから脱出したきっかけ」。
これらの話を聞くと、失敗は恐れるものではないということが理解できます。
むしろ、「上手くいくためには失敗する必要がある」とさえ言えるのではないでしょうか。
失敗を続けていればいずれ上手く行くのなら、もっと極端に言えば、とりあえず失敗することを目標にするぐらいで丁度良いのかもしれません。
うつ病の人には完璧主義が多いと言われています。
完璧主義の人は、完璧を求めるがゆえに、極端に失敗を恐れます。
極端に失敗を恐れると、何も行動できなくなってしまいます。
何も行動しなければ、何も上手く行くことはありません。
人は失敗し修正を繰り返しながら、うまくいく方法にたどり着くものです。
エジソンではありませんが、失敗したということは、逆から見れば「上手くいかない方法を一つ発見した」ということになります。
失敗した分、上手く行く方法に一歩近づけたということです。
たとえ転んでしまっても、前に倒れさえすれば、少なくとも転んだ分だけは前に進むことができます。
もしあなたが、極端に失敗を恐れて何も行動できなくなっているなら、まずは物事の捉え方を少しだけ変えることから始めてみてはいかがでしょうか。
捉え方・考え方が変われば、行動も変わってくることが実感できるはずです。
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私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
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