認知療法は、うつになりにくい考え方を
身につける訓練法なので、
治療効果が高く、再発の危険性も少なくなります。
では、うつ病の薬に比べて、
どれぐらいの治療効果があるのでしょうか。
認知療法の創始者、アーロン・ベック博士が
行った実験結果をご紹介します。
ベック博士は、三環形抗うつ剤のトフラニールと
認知療法の効果検証実験をしています。
重度のうつ病患者44人を、認知療法だけを施したグループと
トフラニールを処方するだけのグループの
2つのグループに分け、経過を観察しました。
●トフラニールを処方した25人
完治した:5人(20%)
ある程度の効果が認められた:7人
●認知療法を施した19人
完治した:15人(78.9%)
ある程度回復した:2人
このように、認知療法のみを施したグループは、
薬だけのグループに比べて、3倍以上の確率で完治した、
という結果が得られました。
完治した人の割合だけでなく、
完治するまでの期間も、
認知療法の方がはるかに短かったそうです。
自殺願望の強い患者を集めた実験でしたが、
認知療法を施したグループでは、
1~2週間で自殺願望がなくなった、という結果でした。
また、再発率に関しても、
認知療法に軍配が上がりました。
薬のグループに比べると、
認知療法のグループの再発率は約半分だったそうです。
ちなみに、薬での再発率は60%という結果でした。
(関連記事)>>うつ病が再発する原因は?
このように、認知療法は高い効果と再発率の低さから、
注目を集めている治療法なのです。
効果がある反面、一人で行うのは難しいなどのデメリットもあります。
そのようなデメリットを解消し、進化した認知療法がこちらです。
↓
「プチ認知療法」の詳しいレビュー
(関連記事)考え方を変える教材対決
>>プチ認知療法 vs 自己メンタルセラピー講座 どっちがいいの?
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
良かったらご覧ください。