今回は、母子家庭、父子家庭のご家庭の
子育てについてお話したいと思います。
母子家庭、父子家庭の問題点は、
片親しかいないことです。
子育てにおいて、母親には母親の役割があり、
父親には父親の役割があり、それは子供が
正しく成熟していく上で両方必要なものです。
片親の場合には、片親が両方の役割を
担っていかなければなりません。
子育てに積極的でない父親や母親がいる
場合にも、同じことが当てはまります。
ある母子家庭の事例~中学生でいじめから不登校に
今回も伊藤幸弘さんのもとに相談のあった
事例を通してお伝えしていきます。
ある母子家庭のご家庭の事例です。
そのご家庭では息子さんが中学2年生の時に
両親が離婚し、伊藤さんの元へ相談に来た時には
息子さんは高校3年生になっていました。
息子さんは中学のときにいじめを受け、
不登校になりました。
本人は現在でもその時のことを
「いじめではない」と言っているそうです。
お母さんは、周りの母親から息子がいじめを
受けていることを聞きました。
また、最近になってようやく、ネット上で
息子さんが批判されていることも知りました。
ネット上では実名で
「うざい」「気持ち悪い」
「あいつはどこへ行っても嫌われるよな」などと
ひどいことが書かれていたそうです。
高校では非行から不登校に
その後、息子さんは高校生になり、
学校で禁止されているバイクの免許を取り、
夜遊びをするようになりました。
お母さんは、家に引きこもっているよりは
マシだろうと考え、夜遊びに行くことを
あえて止めませんでした。
ところが、夜遊びに出て帰ってくると、
たびたび息子さんが顔を腫らしている
ことに気がつきました。
夜遊びの仲間から殴られていたようでしたが、
他に居場所のない息子さんは、好きでもない
仲間たちと一緒に行動するしかなかったようです。
ある日、お母さんは息子さんから、ちょっと
納得いかないことがある、と相談を受けました。
先輩のバイクが壊れたので「お前のバイクを貸せ」
と言われ、バイクを貸しました。
バイクを貸しているので、自分はバスを
使わなければならず、お金がかかります。
これはちょっとおかしいんじゃないか、
と思い、お母さんに相談しました。
相談を受けたお母さんはその先輩のところに
出かけて行き、バイクを取り戻し、
息子にも連絡しないように伝えました。
その時、息子さんは涙を流して
お母さんに「ありがとう」と感謝したそうです。
その後、高校3年生になり、進路を決めなくてはならず、
息子は「大学へ行きたい」と言い始めたので、
本人の希望もあり、塾へ通うことになりました。
しかし、夜遊びは続いていたので、
昼間は寝ていて学校へも塾へも行けません。
せっかく心を開きかけていたのに、
どうしたらよいか分からないということで、
母親が伊藤先生のもとへ相談にきたのでした。
幼児的なわがままと思春期特有のわがまま
子供は優しければ優しいほど、
寂しがりやな子が多いものです。
この息子さんも優しいから、初めは
お母さんを心配させまいと、外で起きた
嫌なことを言えなかったのかもしれません。
しかし「不登校の隠れた原因」で書いたように、
正しい成熟過程を経て順序良く育てていないと、
「思春期特有のわがまま」が出てきてしまいます。
他にも「不登校の子供の共通点」でお伝えしたように、
親を完全には信頼できない子供になってしまいます。
また、子供のタイプがそのまま
家庭内暴力の原因になることもあります。
この思春期特有のわがままによって、
始めは「心配をかけてはいけない」
という気持ちだったものが、だんだんと
「親に言ってもどうせわかってもらえない」
というように変わってきてしまいます。
ここでまず、お母さんがすべきことは、
「誰に甘えればいいのか」「誰に頼ればいいのか」
「誰をあてにすればいいのか」を、息子さんに対して
明確に示してあげる必要があります。
幼児的わがままの3本柱は
「甘える」「頼る」「あてにする」です。
幼児的なわがままと反抗や依存を
繰り返しながら、子供は自立していきます。
これらを幼児期に存分にやってこなかった子供は、
思春期に思春期特有のわがままが出てきてしまい、
問題行動につながってしまうのです。
ここで言う思春期特有のわがままとは、
人のことを考えない自己中心的な考え方のことを指します。
お母さんは、このわがままが見えたら、
しっかりと注意しないといけません。
本来、注意するのはお父さんの役目なのですが、
母子家庭の場合、お父さんがいないので、
お父さんの役目もお母さんがしないといけません。
瞬間瞬間で、お父さん的な役割を果たしたり、
お母さん的な役割を果たす必要があるわけです。
父子家庭の場合も、お父さんがお父さん的な役割と、
お母さん的な役割の両方を担わなければいけません。
また、子育てに無関心な父親の場合は、
母親が父親の役割もしてあげなければ
いけない場合も出てくるわけです。
子育てに無関心な母親の場合も同じです。
非行の子供が本当に求めているもの
「
子育ては性格別で変わる~問題行動を起こす2つのタイプ」
で分類した「非行型」の子供は、やりたいことを
やっているようでいて、やれていないのが
実情ですから、内心ではスカッとしていません。
非行に走る子は、外に愛情を求めています。
愛情というのは、親に甘えたい、頼りたい、
という気持ちです。
家で頼るものがないから、この息子さんは
好きでもない先輩に頼るしかなかったのです。
「甘え」というのは、何でもかんでも
子供の言うことを聞いてあげることではありません。
親のそばにいるだけで、
安心な気持ちになれることが本当の甘えです。
だから、子供に対して腫れ物にさわるような態度や、
こんなことを言っても大丈夫かな、などの気回しは
(時と場合によりますが)本来は一切必要ありません。
嫌な母親になりたくない、などと考える必要もありません。
「過保護的な親は間違っていない」でお伝えしたように、
常に、本当の意味での過保護的な状態を
保てるようにしておくことが必要です。
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