中学生、高校生など、思春期の多感なお子さんが
不登校やひきこもりになってしまった場合に、
両親が口を揃えて必ず言うことは
「どうしてこうなったのか原因がわからない…」
ということだそうです。
問題行動を繰り返す中学3年生の少女・綾香
以前、テレビのニュース番組で放送された
伊藤幸弘さんのドキュメント映像を見てみました。
伊藤幸弘さんについて詳しくはこちらをどうぞ。
>>伊藤幸弘氏の子育てに説得力を感じた2つのポイント
伊藤幸弘さんは、問題行動を起こした多くの
子供たちを自宅に引き取り、更生させてきました。
居心地が良かったのでしょうか、家出などの
問題行動を繰り返す中学3年生の少女・綾香さん(15)が
伊藤さんの家に時々遊びにくるようになりました。
綾香さんは「自分の家では、いつも一人で
ご飯を食べることが多かった」と言います。
はじめて伊藤さんの家でみんなでご飯を
食べた時は楽しくて衝撃的だったと語っていました。
子供の問題行動「本当の原因」とは?
綾香さんのお父さんは単身赴任で、
ずっと家を留守にしています。
お母さんも保険の外交員の仕事をしているので、
綾香さんと一緒に過ごす時間は少なくなっています。
その様子を聞いて、伊藤幸弘さんはこう言いました。
「子供に愛情を注いでやらなかったのが原因だよ」
子供たちが問題行動を起こすのは、
不登校、ひきこもり、非行、家庭内暴力、
何であれ根っこはすべて「愛情不足」が原因です。
伊藤さん自身も、何かあると父親から殴られ、
「内容のない厳しさ」を感じていたそうです。
「自分は愛されていない」
と感じることによって、子供はわがままになっていき、
不登校や非行などの問題行動へとつながっていきます。
「家族の愛」が子供を変えると伊藤さんは言いますが、
親との「失われた信頼関係」を取り戻すのは
そう簡単ではありません。
やりたいことをやるなら筋を通せ
綾香さんは、高校へ進学しましたが、高校一年生の1月に
「好きなダンスをやりたいから学校を辞める」
と突然母に告げ、学校へ行かなくなってしまいました。
「もう辞めるって決めたから!」
とりつくしまのない様子に困ったお母さんは、
綾香さんを連れて再び伊藤さんのもとを訪れます。
「俺もそうだけど、自分の好きなことばっかし
やってると必ず自分が損をする。」
高校中退、暴走族総長、パトカーに放火、刑務所暮らし、
様々な体験をした伊藤さんの言葉には重みがあります。
「『やだ』から出発するとすべて失敗する」
「誰もついてこなくなる、友達もいなくなっちゃうよ」
今の状態を続けていると将来どうなってしまうのか、
自分の体験を交えて訥々と教え諭します。
「しかし、一度きりの人生だから、
やりたいことはやったほうがいい。」
「ただ、やりたいことをやるなら筋を通せ」
伊藤さんが提案した高校中退の条件は、
1年生が終わるまでは学校に行くこと。
それが「けじめ」だと。
綾香さんも伊藤さんの言葉に納得し、
「やりたいことをちゃんと調べながら、
1年は行こうと思う」
とお母さんとも約束しました。
バイトをしてダンス学校へ行くための資金を貯め始め、
学校の単位もきちんと取り、その様子を見て、
お母さんももう一度綾香さんを信用する気になったようです。
子供が正しく成熟するには「本物の愛情」が不可欠
伊藤さんは言います。
「成長すれば親のせいにしないで自分と向き合える。
自分と向き合えないと、この先生きて行かれない」
「自分の思い通りにならなくても、
人のせいにしないで自分と向き合っていけるよう、
しっかり成長していって欲しい」
伊藤さんが綾香さんをきちんと納得させて、
更生させることができたのも、伊藤さんの「愛情」が
綾香さんにしっかりと伝わったからだと感じました。
この根本的な信頼関係がしっかり
築けているかどうかで子供は180度変わっていきます。
(次の記事)>>子育ての失敗はやり直しできるのか?
子供と接する時の伊藤さんの考えや、取り組み姿勢について解説された
DVD教材の詳しいレビュー記事は、下記リンクからご覧ください。
私の体験談が何かの役に立つかもしれません。
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